研究提案課題(平成16年度研究計画)
 研究提案者
 (氏名、所属、職)
中嶋 英雄
大阪大学産業科学研究所・教授
 研究提案課題   ロータス型ポーラス金属の新規物性の解明と材料開発
 研究目的  

我々のグループでは、溶融金属におけるガス原子の溶解度が大きく、その固体金属中での固溶度が小さい場合、凝固時に固溶しきれないガス原子がポアを形成することを利用して、多数の直線的微細孔を有するロータス型ポーラス金属を開発してきた。既存の金属材料を多孔質化することにより、付加価値の高い機能性付与させることができると考えられる。これまで、鋳造法によりロータス型ポーラス銅やマグネシウム、ニッケル、シリコンなどを作製してきた。また新たに連続帯溶融法を開発し、炭素鋼やステンレス鋼のポーラス化に成功した。今年度は、新たにロータス型ポーラス金属間化合物や Ni 基超合金の開発を行うとともに、ロータス型ポーラス金属製造の低コスト化、量産化を目指して、連続鋳造技術を適用したロータス型ポーラス金属の作製方法を確立する。
また、このロータス型ポーラス金属の内部摩擦、吸音性、弾性、熱伝導性、強度・疲労特性、生体適合性、溶接性、耐環境性など実用に際して不可欠な諸性質を詳細に調べるとともに、新規物性の探索と発現機構の解明を行なう。さらにヒートシンクや人工歯根の実用化を目指した応用研究も行なう。

 研究概要  
1) 連続鋳造法によるポーラス金属作製法の確立
当研究室が開発した連続鋳造ポーラス金属作製装置を用いて、連続的にロータス型ポーラス金属を作製する技術を確立する。さらにポロシティ、ポア径、ポア成長方向の制御法を開発し、ヒートシンクとしての応用に期待が大きい銅および構造材料として重要な鉄への適用を目指す。
2) ロータス型ポーラス金属のさまざまな物性の解明
自由振動内部摩擦測定装置を用いて、ポーラスマグネシウム、銅、鉄の内部摩擦を測定し、内部摩擦の発因を明らかにする。また、疲労強度試験機を用いてポーラスステンレス鋼および鉄の疲労強度を測定する。ポーラス金属の弾・塑性挙動については、新たに理論的手法による解析を行い体系化する。研究目的に記載した他の物性に関しても前年度に引き続き、継続測定を行なう。
3) 応用開発
ヒートシンクに関してはパソコンやインバーター素子の冷却を想定したモデル機を試作する。また、人工歯根に関しては動物への埋入実験を行ない、ポア内への組織成長を詳細に調べる。
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研究提案課題(平成15年度研究計画)
 研究提案者
 (氏名、所属、職)
中嶋 英雄
産業科学研究所・教授
 研究提案課題   ロータス型ポーラス金属の新規物性の解明と材料開発
 研究目的  

我々は溶解金属と固体金属におけるガス原子の溶解度差を利用して多数の直線的微細孔を有するロータス型ポーラス金属を開発してきた。これまでロータス銅やマグネシウムの作製には鋳造法を、熱伝導度の低い炭素鋼やステンレス鋼のポーラス化には連続帯溶融法を適用して来た。今年度はロータス金属の低コスト・量産化を目指して、連続鋳造装置を製作し連続鋳造技術の確立を第1の目的とする。このロータス金属の内部摩擦、吸音性、弾性、熱伝導性、強度・疲労特性、生体適合性、溶接性、耐環境性などに関する性質を詳細に調べ、新規物性の探索と発現機構の解明を行なう。さらにヒートシンクや人工歯根の開発を目指した応用研究も行なう。

 研究概要  
1) 連続鋳造装置の作製と連続鋳造法の確立
溶解量10kgの規模をもつ高圧下での連続鋳造ポーラス金属作製装置を完成させ、同法の確立をめざす。
2) 新規物性の解明
低周波内部摩擦測定装置を用いて、ポーラスマグネシウム、銅、鉄の内部摩擦を測定する。また、本年度に設置された疲労強度試験機を用いて、ポーラスステンレス鋼および鉄の疲労強度を測定する。研究目的に記載した他の物性に関しても前年度に引き続き、継続測定を行なう。これらのデータの解析を行ない、発現機構を解明する。
3) 応用開発
ヒートシンクに関してはパソコンやインバーター素子の冷却を想定したモデル機を試作する。
また、人工歯根に関しては動物を用いた埋入実験を行ない、ポア内への組織成長を詳細に調べる。
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研究提案課題(平成14年度研究計画)
 研究提案者
 (氏名、所属、職)
  中嶋 英雄
産業科学研究所・教授
 研究提案課題   ロータス型ポーラス金属の新規物性の解明と材料開発
 研究概要  

加圧ガス雰囲気下で金属を溶解、一方向凝固させることによって、ロータス(レンコン)型ポーラス金属を作製し、その種々の物性を調べ新規物性を探索すると共にその発現機構を解明する。さらに、それらの特性を利用してポーラス金属を用いた種々の工業製品を開発する

(1)ロータス型ポーラス金属の製造方法の確立と
(1)新規物性探索・発現機構解明
種々の金属溶解凝固法を駆使して、ポアを制御したロータス型ポーラス金属の製造方法を開発する。その技術を用いて、ポーラス鉄、鉄鋼、ニッケル、マグネシウム、アルミニウム、チタン、耐熱超合金などを作製する。作製した種々の金属合金の機械的性質、弾性、内部摩擦、吸音性、熱伝導度、溶接性、耐環境性、生体適合性、加工性を検討する。これらの結果に基づいて新規物性を解明する。

(2)ポーラス金属を用いた製品開発
上記の新規特性を利用して高機能性材料、医療器具、軽量化輸送体部材、機械部品などを開発する。

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