荒木研究室の活動内容



材料の機能は、構成原子の種類とその配列の仕方によって決定されています。 優れた機能が発現する物理的メカニズムを、原子・電子レベルで解明し、より優れた機能を有する材料を設計・開発・製造するための教育と研究を行っています。 特に、私たちのグループは、電子の反物質であるポジトロン(電子と同じ質量を持ち、電荷だけがプラスになっている素粒子。陽電子ともいう)を材料中に送り込み、電子とポジトロンが衝突して対消滅する現象(アインシュタインのE=mc2の世界があります)をプローブにして、金属や半導体中の格子欠陥研究に力を注いでいます。 私たちはこの分野で世界の最先端を走っており、これまで世界に先駆けて様々な新発見を報告しています。

主なターゲット
アモルファス合金、半導体材料、水素吸蔵合金、耐熱合金、超塑性合金、形状記憶合金、超伝導材料、薄膜・多層膜材料、微粒子、ナノ結晶材料、陽電子消滅スペクトロスコピー、固体中の原子の移動機構と相変態、欠陥構造における電子状態の理論計算


■エネルギー可変低速陽電子ビーム材料評価装置■
任意のエネルギーに単色化した低速の陽電子ビームを試料中に入射させ、陽電子が試料内の電子と対消滅して放出するγ線のエネルギー分析を行って、表面・界面近傍のナノ構造欠陥の深さ分布を測定する装置。


■高速陽電子ビーム材料評価装置■
陽電子線源と試料が空間的に離れた状態で陽電子寿命測定が可能なため、試料の形状・種類、測定条件に制約が無い。 従って、従来法では困難であった様々な条件下(高温、低温、応力下など)での格子欠陥のその場測定が可能になった。
高速陽電子ビーム材料評価装置


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