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大阪大学大学院
工学研究科マテリアル科学専攻
材料機能学講座材料評価学領域




1999年9月28日 更新



マテリアル科学専攻】 【大阪大学







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白井研究室の活動内容



材料の機能は、構成原子の種類とその配列の仕方によって決定されています。 優れた機能が発現する物理的メカニズムを、原子・電子レベルで解明し、より優れた機能を有する材料を設計・開発・製造するための教育と研究を行っています。 特に、私たちのグループは、電子の反物質であるポジトロン(電子と同じ質量を持ち、電荷だけがプラスになっている素粒子。陽電子ともいう)を材料中に送り込み、電子とポジトロンが衝突して対消滅する現象(アインシュタインのE=mc2の世界があります)をプローブにして、金属や半導体中の格子欠陥研究に力を注いでいます。 私たちはこの分野で世界の最先端を走っており、これまで世界に先駆けて様々な新発見を報告しています。

主なターゲット
アモルファス合金、半導体材料、水素吸蔵合金、耐熱合金、超塑性合金、形状記憶合金、超伝導材料、薄膜・多層膜材料、微粒子、ナノ結晶材料、陽電子消滅スペクトロスコピー、固体中の原子の移動機構と相変態、欠陥構造のコンピューターシミュレーション


■エネルギー可変低速陽電子ビーム材料評価装置■
任意のエネルギーに単色化した低速の陽電子ビームを試料中に入射させ、陽電子が試料内の電子と対消滅して放出するγ線のエネルギー分析を行って、表面・界面近傍のナノ構造欠陥の深さ分布を測定する装置。


■高速陽電子ビーム材料評価装置■
陽電子線源と試料が空間的に離れた状態で陽電子寿命測定が可能なため、試料の形状・種類、測定条件に制約が無い。 従って、従来法では困難であった様々な条件下(高温、低温、応力下など)での格子欠陥のその場測定が可能になった。
高速陽電子ビーム材料評価装置






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近年の研究テーマ

B2型金属間化合物の構造空孔と熱平衡空孔

自由体積変化からみたアモルファス合金結晶化過程

析出硬化型Al合金の時効過程と格子欠陥

ポジトロンを用いたAB5型水素吸蔵合金の特性評価

高速陽電子ビームを用いた新しい材料評価装置の開発

陽電子消滅法によるNiTiの相変態格子欠陥の研究

NiPtの規則−不規則変態と格子欠陥

超塑性変形中のマイクロキャビティの核生成と成長

Al中の微小空孔集合体の立体構造と陽電子寿命

NiAl中の構造空孔と陽電子









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研究風景



←■私達が開発したエネルギー可変低速陽電子ビーム材料評価装置の図任意のエネルギーに単色化した低速の陽電子ビームを試料中に入射させ、陽電子が試料内の電子と対消滅して放出するγ線のエネルギー分析を行って、表面・界面近傍のナノ構造欠陥の深さ分布を測定する装置です。
←■超短パルス低速陽電子ピームによる格子欠陥の研究の図 ちょっと画像が荒いですが、白井研究室では、このような装置の研究、開発を行いながら、その装置を用いて様々な試料に対して実験を行っています。ちなみに、右の写真に写っている人は、卒業された先輩です。
←■超短パルス低速陽電子ピーム装置図
現在はこのような状態です。
←■通称ノーマルと呼ばれているスタンダードな陽電子寿命測定装置です。 常温での陽電子寿命測定に用いています。
←■これがクライオスタットと呼ばれている装置です。この装置では、 低温状態を保持した測定が可能で、陽電子寿命の測定範囲を拡大します。
←■こちらは計算機シミュレーションを真剣に行っている姿です。 クラスターモデルという微細原子構造を再現するモデルを作成し、 電子状態を計算することで陽電子寿命を計算します。
←■これは試料を加熱などする際に酸化防止のために酸素を取り除く、 真空封入という作業をしているところです。実際にはシリカチューブという 管に試料を入れ、酸素を排気し、アルゴンで置換するという作業を行います。
←■これはアーク溶解(金属を溶かして合金などを作る実験)や、クライオスタット などの液体窒素を用いる実験用にその液体窒素を汲んでいるところです。液体窒素は 非常に低温なため、空気中ですぐに気化しこのように白煙をあげています。
←■これが上ででてきたアーク溶解をしているところです。覗いているところに試料が 入っており、真空に引かれた中では試料に放電を行うことで試料を溶融し、合金などを作っています。
←■これは試料を研磨しているところです。研磨には他にも電解研磨やバフ研磨などの 種類もあります。陽電子寿命測定や電子走査型顕微鏡などに用いる試料は、表面を綺麗にしておかなければならないので、時にはこのように研磨をして試料を磨きます。
←■β+-γ陽電子寿命測定装置(未完成)です。
現在、調整中に付き、このようにHP上に載せて良いのか分かりません。 もしかしたら、載せてはいけないかもしれませんので、どなたかチェックを お願いします。