理念

21世紀の科学技術の基盤を担う

阪大マテリアル科学では21世紀を担う科学技術の3大キーワードとなっている、「ナノ」「情報・通信」「バイオ」の基盤を担うマテリアル全般にわたる研究・教育を行っています。

超微細ナノの世界から宇宙開発まで

阪大マテリアル科学で取り扱うマテリアルの領域は、機械や建造物を形作る構造材料から自動車・航空・宇宙 などの輸送機器、ロボットや精密機械のしくみの根幹をなす機能 ・知能材料、超高集積記憶媒体などの情報・通信機器に不可欠なデバイス、さらに医療・福祉 にかかわるバイオマテリアルなど現代社会の基幹をなす幅広い分野にわたります。


環境にやさしいモノづくり

マテリアルの開発・製造には新機能・物性の探求、生産・製造プロセスの開発とともにエネルギー循環および環境負荷低減のための様々な取り組みが必要です。阪大マテリアル科学では材料の応用と科学に関するこれらすべてに挑戦し、世界的な教育・研究成果をあげつつあります。


素材の開発から自然環境システムまで

現代社会では、たえず優れた特性を持つ材料の出現が期待されているとともに、環境に優しい社会システムや、資源環境システムなどの構築を視点に置いた新機能材料や種々のプロセスの設計・開発が不可欠です。マテリアル科学コースでは、現代社会の将来を見据えて、新材料ならびにそれらのプロセッシングの設計・開発を行う分野で先導的役割を担う技術者・研究者を養成するための教育と研究を行っています。


マテリアル科学は、金属、セラミックス、溶融塩など無機材料、さらに半導体、電磁気材料などのさまざまな材料を扱っており、これらの材料の特性を原子、分子からマクロスケールでの挙動より解明するとともに、得られた結果をもとに新材料の設計と新しい機能の開発に貢献しています。さらに、原料から製品そして廃棄・再利用にわたる一貫した材料プロセッシングにおける資源・エネルギーの有効利用と環境負荷を考慮した環境調和型資源循環社会システムの要素技術の基礎研究にも取り組んでいます。


マテリアルの最先端 ~ ナノマテリアルからエコマテリアルまで

現代の科学技術のめざましい進歩は、常に新しい材料の出現に裏付けられて実現されています。高度化された社会は、さまざまな高機能を持つ新素材の開発を必要とします。マテリアル科学専攻・コースでは、これらの新素材開発の先端を担う高度な材料技術者・研究者の養成を目的として、基礎から応用にいたる幅広い材料科学と技術に関する教育と研究を行っています。
その一部を紹介すると、金属や合金はもとより金属間化合物、セラミックス、半導体、高分子材料などの物性を左右する重要な因子である格子欠陥や微細組織の制御による材料の高機能化、極限条件に耐える材料の創製、人工超格子やアトムクラスターのような原子スケールで制御された材料設計、材料複合化による新機能の発現、かかる材料を構造材料、機能材料として完成させる手法開発など多岐にわたります。