主な研究内容 | 新日鐵住金共同研究講座
新日鐵住金共同研究講座
マルテンサイト基礎科学の研究
ハイブリッドや電気自動車を含めた次世代の超軽量車両材料として、また大型の構造物や工作機械などの様々な分野において、高強度材料の開発が求められています。そこでは材料組織が非常に複雑で、かつグラディエント組織となっているマルテンサイト鋼の有効活用が期待されており、マクロからメゾスコピック、さらにはナノレベルの組織制御技術の研究が重要となっています。
常に進化する世界のニーズを的確にとらえ、最先端の評価技術をマクロから原子レベルのあらゆる階層で検討しながら、次世代構造材料の基礎を支える材料研究を、掛下研究室の皆さんと展開しています。

走査型電子顕微鏡による金属の転位観察技術の開発
近年の走査型電子顕微鏡(SEM)技術の進化により可能になりつつある、SEMによる金属中の転位を観察する電子チャネリングコントラスト像(Electron Channeling Contrast Imaging;ECCI)技術や、新しい材料組織の観察手法について研究しています。TEM並みにSEMで転位が観察できるようになれば,薄膜を必要としないバルク材料で実験ができるので、SEM内での引張り試験や各種機械試験の検討も含め、マクロな機械的特性に応答した転位の挙動を、微視的に解析することが可能になります。
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