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AMセンターが開発に携わった脊椎固定用デバイス「UNIOS(ユニオス)PLスペーサー」がPMDA承認(2021年4月9日)、保険収載(2021年6月1日)され、帝人ナカシマメディカル(株)より販売予定です。

 

◎開発した脊椎固定用デバイスについて(帝人(株)資料の一部抜粋)

(1)本デバイスは、椎体骨とのより良い癒合と早期の固定を得るため、椎体骨との接触面に3Dプリンタによる金属加工技術(三次元金属積層造形法)を用いた特殊な微細構造をデザインしているのが徴です。これにより、デバイスの表面および内部での骨形成と同時に骨配向化が誘導(*1)されるため、自家骨を粉砕してケージ内に充填するなどの処置を行わずに優れた骨癒合を得ることが期待できます。

(2)最大の特徴である微細構造は、大阪大学大学院工学研究科の中野貴由教授が提唱する「骨組織の配向性に着目した骨質評価指標(骨健全性指標)」(*2)に基づき、骨配向化の誘導を実現する三次元構造として設計されました。また、北海道医療センターの統括診療部長である伊東学先生による臨床学的知見に基づくアドバイスのもと、動物実験を含む非臨床試験による有効性評価データの蓄積やデザインの改良を積み重ね、「UNIOS PLスペーサー」の製品化に至りました。

(*1)健常な骨組織を構成するコラーゲンおよびハイドロキシアパタイトは、荷重などに対して力学的機能を最大限に発揮できるよう特定の方向に配列されている(骨組織の配向性)。この構造を誘導することで健常な骨の構造を再現し、力学的な機能を高めることが期待できる。
(*2)骨組織の配向性を評価することで骨組織の健全性の指標とする考え方。大阪大学の中野教授らが、骨密度評価と並ぶ骨質の評価手法の一つとして提唱している。

UNIOSーPLスペーサー210602.JPG

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