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格子欠陥の制御を通じた材料機能設計
材料工学・科学のハイライトの1つは、材料中にありふれる格子欠陥の制御を通じた材料特性制御である。材料工学・科学の分野では、これまでも他分野に先んじて、主に構造材料に関して、転位の運動を変化させることで材料強度の制御が行なわれてきた。しかしながら、他の特性、特に輸送現象が支配する材料諸特性については研究を通じた理解が相対的に乏しいのが現状である。これは、
が主原因だと考えられる。言い換えれば、材料中にありふれた様々な格子欠陥の存在が十分に考慮されずに理論的解明が為されてきたか、あるいは格子欠陥も含めて、但し主体的に認識されずに、個別バラバラの材料として認識されてきたのが他分野を含めた背景であり、また同時に本研究室における様々な研究の動機である。
本研究室では計算材料科学的手法を用いることで既存の理論に囚われずに格子欠陥と材料特性の因果関係を解明し、それを有効に活かすことで各種輸送現象を中心とした材料諸特性の新規創製を目指している。
特に、様々な格子欠陥のうち、
に特に注目している。結晶粒界や界面については電子顕微鏡による研究が精力的に為されており、原子空孔や不純物の物性への影響については半導体の分野で精力的に研究が為されている。しかしながら我々の研究室では、これら面欠陥と点欠陥の「両方」に注目し、面欠陥と点欠陥が単独で材料中に存在する場合とは全く異なる相互作用に焦点を当て、それらに起因する特性支配の起源を理解し、得られたメカニズムを有効に制御することを通じて、次ページに紹介する具体的な応用を目指した各研究を行なっている。
キーワード: 結晶粒界、界面、原子空孔、不純物、粒界偏析、界面偏析、輸送現象、イオン伝導、電子伝導、熱伝導、材料微細組織形成(界面の移動現象)