21世紀COE「構造・機能先進材料デザイン研究拠点の形成」は、使われてこそ材料を念頭に、「ナノテクと基盤技術の融合」を合言葉として、ものづくりを強く意識した材料工学の多岐分野の研究者の連携による構造・機能先進材料の開拓とそれを担う人材育成を行ってきました。本グローバルCOEプログラムでは、この理念を継承・発展させ、教育・研究の世界的展開を図るためグローバル拠点を形成します。すなわち本拠点は、金属材料を中心に、セラミックス、半導体材料といった結晶性のハードな材料に関わる材料科学・工学の広範な領域を対象とし、材料の基礎物性から機能発現、製造プロセス、構造体化、評価、再資源化にいたる幅広い学問分野を包含するとともに、基礎・基盤研究から新たに導入される素形材プロセス共同研究講座とも連携して、実用化を視野に入れた研究と材料科学・工学の将来を担う人材育成を行います。国内外の教育・研究機関との有機的連携を図りつつ、先進的かつオリジナルな教育研究プログラムを企画・実施することにより、国際的かつ先導的な材料教育・研究拠点を形成します。なかでも、「使われてこそ材料」の材料研究の原点に立ち、競争意識と自立心を具備し、国際感覚と独創性に富む若手教育研究者を、独自の教育プログラムを通じて恒常的に育成して、国内外で材料科学・工学分野の最前線を担う人材を輩出するグローバルセンターとなることが本拠点の最大の目的です。
上記の目的を実現するため、本拠点では以下に挙げる教育、研究プログラムを企画・実施します。これらは、数多くの優れた成果を挙げ、外部からも高く評価された、21世紀COEプログラム「構造・機能先進材料デザイン研究拠点の形成」にて実施した先導的なプログラムを、より発展・強化することを念頭に計画したものです。本グローバルCOEプログラムでは、広範な材料科学・工学分野間の連携・融合とともに国際的ネットワークの形成をも兼ね備えた教育・研究活動を展開し、またこれらの恒常的な実施を確実とするため、以下に述べる特長を備えた機能的な運営体制を整備します。
構造材料と機能材料のボーダレス化:研究の対象を機能材料と構造材料の古典的な分類とはせず、構造的用途指向型先進材料研究プロジェクトと機能的用途指向型先進材料研究プロジェクト、さらにこれらの分野間を横断した融合的材料に関わる構造・機能融合用途指向型先進材料研究プロジェクトを推進します。
大阪大学による組織的バックアップのもと、以下の特長を備えた強固な運営体制を構築し、計画を実施します。